2021年10月27日

融資で不可欠な納税証明書




納税証明書の発行は、私も国税の職場でよく従事した業務です。

税務署が発行する書面の中では、使用される頻度が高い証明書です。

なぜ頻度が高いのか。
納税証明書は、融資等の資金借り入れ申し込みの際に、銀行等から求められるケースが多いと思います。
以外に資格審査、経営審査、免許更新等においても使用されます。

納税証明書は読んで字の如く、税未納等することなくキチンと納税しているか、一目で確認できるものです。

税未納等があると、融資の審査で不利になる可能性が懸念されるかもしれません。
あくまで未納等があっても、融資実行の可否判断は銀行等になります。
また、私が確認した範囲ですが、日本政策金融公庫(国金)の国民生活事業所掌の融資には、納税証明書の提出は見受けられませんでした。
いずれもご確認してください。

大雑把に説明すると、納税証明書にはいくつかの種類があります。

その1
指定した税目について、申告納税額(申告だけではなく、税務当局による、決定、更生決定の納税額も含まれます。)を証明しています。
本税だけでなく、各種加算税や延滞税等も記載されます。
過去3年分請求できます。

その2
所得税と法人税について、課税所得金額(税務当局による、決定、更生決定の額も含まれます。)を証明します。
過去3年分請求できます。


その3
指定した税目について、証明書の日付において未納がない旨証明しますが、その中でも特定の税目に特化した種類があります。
 その3の2
個人事業主等が請求します。
 所得税と消費税の未納がない旨証明します。
 その3の3
 法人が請求します。
 法人税と消費税の未納がない旨証明します。

その4
 請求する期間にて、税務当局の滞納処分(差押等)がなかった旨証明します。

※以上列記しましたが、これは私が国税勤務時の職務経験に基づいたものです。
※納税証明書の申請、発行は国税庁ホームページの閲覧、所轄税務署へのお問い合わせにて、ご確認してください。

融資申し込みの際、必要な納税証明書に特化しますが、記憶の限りでは、その1とその2がどっこいどっこい。
その3は、それらよりは多いかです。
その4はあまり聞き慣れない証明ですが、私が国税の職場を辞する数年前から、意外と徐々に請求が増えていました。

どの納税証明書が必要か。
融資申し込みをした、銀行等において様々ですが、温度差(調査の深度)によるのではかと思います。
納税証明書の、その1から4まで全ての申請。
それもありましたが、ガチガチだなと印象を受けました。

私的には主要税目の、未納等なしを証明する、その3(その3の2、その3の3)だけでも良いかと思っていました。
後は、税務申告書にてご確認頂く。
今思えば、これが税理士的にも楽です。

クライアント様に代わり、融資申し込み時に必要な、財務、税務資料の用意及び官公署の証明書類の手配、入手は税理士業務のひとつです。
必要な納税証明書が1種類なら、比較的早く交付を受けれます。
種類が増えると当然待ち時間も増えます。

税務署の窓口で、納税証明書の交付を受けるまで、15〜30分程度時間を要します。
これは、申請書の記載誤りや、軽微な確定申告書の誤りでも、その確認に時間要したり、税務署員による何重のチェック、これに起因したものと思います。

納税証明書の申請者にしてみれば、時間云々もありますが、融資等の金銭的行為に繋がる重要な証明書です。
暫しお待ち頂くのは、致し方ないと理解するしかないかないです。
納税証明書の申請に来られたので、税務調査の対象としてピックアップしようなんて、ないかと思います。

これは余談ですが、納税証明書のお陰で、税滞納が減ることもありました。
滞納があれば、未納で表示される又は発行できないと、背に腹はかえられぬ、で、納税されることも多々でした。

現在、e-Taxの利便性が向上し、税務署に足を運ばずとも、インターネットで納税証明書を入手できるようになっています。
お時間の短縮にも繋がるので、是非ご利用をお勧めします。

重ね重ねですが、今回のコラムは私の実経験によるものですので、納税証明書の申請、入手については、国税庁ホームページまたは所轄税務署に確認してください。












親しみ安いをモットーに!
北摂吹田で希少!レトロな税理士事務所!
有吉税理士事務所
(吹田商工会議所会員)
(公益社団法人吹田納税協会会員)
大阪府吹田市垂水町2-4-10-12
税理士 有吉寛展
TEL 06-6170-6400
携帯090-9867-8424
Mail niconico.zei@gmail.com
HP http://www.ariyoshitax.com/
無料相談あります!


同じカテゴリー(コラム)の記事画像
e-taxのシステム障害発生
zoomで確定申告相談
国税局ホームページ稼働中
確定申告の会場
税務調査は令和2年度の確定申告が材料になる
国税庁ホームページをググる
同じカテゴリー(コラム)の記事
 税務調査 (2023-08-03 21:32)
 e-taxのシステム障害発生 (2022-03-15 10:59)
 zoomで確定申告相談 (2022-02-17 23:35)
 国税局ホームページ稼働中 (2022-01-24 22:22)
 確定申告の会場 (2021-11-17 20:07)
 税務調査は令和2年度の確定申告が材料になる (2021-11-17 09:06)

Posted by ariyoshi at 13:54コラム